埼玉新聞

 

女性殴り車ではねたストーカー男、執行猶予中にストーカー…検察、懲役2年を求刑 弁護側は無罪を主張

  • さいたま地裁=さいたま市浦和区高砂

 禁止命令を受けていたにもかかわらず、知人女性に付きまとったとして、ストーカー規制法違反の罪に問われた、埼玉県加須市の無職の男(62)の論告求刑公判が20日、さいたま地裁(馬場崇裁判官)で開かれた。検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は無罪を主張した。判決は来月16日。

 論告で検察側は、うろつきやメールを送った行為は、「被害者に強い執着心を抱き、被害者に対する好意の感情あるいは、それが満たされなかったことによる怨恨(えんこん)の感情があった」と指摘した。

 弁護側は、男が執行猶予期間中に警察のしつこい監視に悩まされ、「精神的に追い詰められていた」と主張。女性への行動は「刑務所に入って楽になるための手段で、恋愛感情からではない」とし、ストーカー規制法違反に当たらないと主張した。

 起訴状などによると、男は4月23~24日、県警から女性への付きまといの禁止を受けていたにもかかわらず、車で複数回うろつき、「行き違いが多い」などとのメールを連続で送るなどしたとされる。男は今年1月に女性の顔を殴り車ではねたとして、傷害の罪で起訴され、さいたま地裁は4月10日、懲役2年6月、保護観察付き執行猶予4年の判決を言い渡していた。

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