埼玉新聞

 

アベンジャーズに負けない…KADOKAWAの総力結集した映画始動 角川会長ら会見、連動した企画も

  • 映画で使われた巨大セットの前に立つ(左から)角川歴彦、大沢たかお、寺田心、三池崇史、荒俣宏=ところざわサクラタウンジャパンパビリオン

 15年前に大ヒットした映画「妖怪大戦争」の令和版となる「妖怪大戦争 ガーディアンズ」の始動記者会見が、埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」で行われた。監督は三池崇史、製作総指揮はKADOKAWAの角川歴彦取締役会長と作家の荒俣宏。映画と連動した企画「妖怪大ヤミット」も展開し、所沢から“妖怪文化”を世界へと発信していく。

 「妖怪大戦争 ガーディアンズ」は、伝説の妖怪ハンター渡辺綱の子孫の小学生・渡辺兄(けい)が日本の妖怪たちとともに、世界を滅亡に導く妖怪と戦う物語。主演の渡辺兄は寺田心が演じる。渡辺兄は所沢の小学生という設定で、映画では「所沢が大変なことになる」という。

 会見には角川、荒俣、三池、寺田のほか、主人公を助ける化け狸役として大沢たかおが出席。前作に続いてメガホンを取った三池は「15年前に荒俣さんから『次は本物の妖怪を出してほしい』と言われたので、15年かけて全国から妖怪を集め、所沢で飼っていました」と笑いを誘った。そして、「妖怪の力をお借りして、普通の人間ドラマではできない映画の世界をつくる」。

 角川会長は「(米国映画の)『アベンジャーズ』に負けない、とてつもなくスケールのでかい映画が作りたくて、三池監督にお願いした」「妖怪の聖地は所沢だと、所沢愛に満ちた映画を作ったつもり」と胸の内を明かした。

 荒俣も「KADOKAWAの総力を結集した映画。映画を見るだけでなく、妖怪の漫画を描いたり見たり、勉強したり、日本と世界の妖怪を比較したり、所沢はそんな妖怪文化のセンターになるだろう。その先駆けとなるのがこの映画だ」と語った。

 「妖怪大戦争 ガーディアンズ」は来年全国ロードショー予定。現在は「妖怪大ヤミット」として「荒俣宏の妖怪伏魔殿」や小学生の妖怪絵展などが角川武蔵野ミュージアムで開催中。

ツイート シェア シェア