失うのは自然ではなく、平和…北本で環境活動家・谷口たかひささんが講演 地球温暖化と気候変動に警鐘
2024/02/01/15:20
地球温暖化と気候変動に警鐘を鳴らしている環境活動家谷口たかひささん(35)が1月27日、埼玉県北本市文化センター会議室で講演。「このまま何もしなければ、失うものは自然ではなく、平和。これからを生きる子どもたちの未来を守るために、自分にできることは何かを考えませんか」と問いかけた。
招いたのは、同市中丸の団体職員加藤礼佳さん。子どもたちの未来の環境を守ろうと、母親らを中心に約40人が参加した。谷口さんは大阪府出身。大学在学中に起業し、イギリスへ留学。卒業後、IT企業の取締役を務めながらドイツに移住。そこで気候危機の深刻さを知り、5年ほど前から世界中を回って情報を交えながら、気候変動を止めるための講演活動をしている。
「僕はこれまでに80カ国くらいは行った。昨年は47カ国ほどを回った。ニューヨークの国連総会にも招待され、地球温暖化の危機と気候変動をスピーチさせてもらった」と話した。また、「日本では350を超える学校に呼んでもらった。今回の講演で1751回目」とも。
地球環境に影響を及ぼすプラスチックごみ、食品ロス問題、世界各地で頻発する森林火災、異常気象などを映像を交えながら報告した。「日本は世界で2番目にごみを出す国で、2番目に食品を捨てている国。処理には膨大なエネルギーが必要。地球温暖化につながる温室効果ガスが発生する」と問題視した。
国連のグテーレス事務総長が昨年7月、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代に突入した」と世界に向けて発表したことも紹介した。裏付けるように、高温や未曽有の大洪水なども頻繁に発生。谷口さんは「昨年は人類が観測を始めてから一番暑かった1年間だったと思う」と話した。