埼玉新聞

 

<新型コロナ>GoTo運用見直し、予約のキャンセル出始める 秩父観光協会「これからどうなるか」

  • 3連休で観光客の姿が見受けられた西武鉄道西武秩父駅=22日午前、秩父市野坂町

 国の観光支援事業「Go To トラベル」の運用が見直され、感染拡大地域を目的地とする新規予約を一時停止する措置が導入されることについて、埼玉県秩父観光協会の田代勝三会長(70)は「秩父は観光客が戻ってきていたが、これからどうなっていくか」と今後への不安を口にした。

 例年は12月の秩父夜祭が終了すると、秩父地域の観光客は落ち込んでいたが、近年は1、2月に「秩父三大氷柱」が定着した。だが、今年の氷柱は暖冬で振るわず、来年の氷柱も自然頼みとなる。田代会長は「旅館やホテルは感染拡大防止策を徹底しているし、観光客も対策している」と埼玉が新規予約の一時停止の対象とならないことを願った。

 皆野町皆野のホテル「いこいの村ヘリテイジ美の山」の山本伊知郎支配人(54)は「今の感染状況を考えるとしょうがない。今やらないとまずいし、正解だと思う」と冷静な様子で受け止めていた。

 秩父地域は現在紅葉が見頃を迎えており、最近は週末を中心に予約で埋まっている。新型コロナウイルス対策として、館内でも利用客にマスクの着用を徹底させるなど、できる限りの対策を実施している。感染拡大で予約のキャンセルも出始めており、「年末年始はほぼ予約で埋まっているが、どうなっていくか」と話していた。

ツイート シェア シェア