<新型コロナ>GoToイート、埼玉県知事が運用見直しへ 食事券の再販売延期、ポイントの一時停止を検討
埼玉県の大野元裕知事は23日、オンラインで開かれた全国知事会の新型コロナウイルス対策本部の会合で、飲食店支援事業「Go To イート」の運用を見直す考えを明らかにした。12月1日に再販売が予定されている食事券の発行延期、既に販売された食事券と付与されたポイントの利用を一時停止する方向で検討を進める。イートについては、1度の利用人数を原則4人までとするなどの方針を示していたが、感染拡大を受けてさらに踏み込んで対応する。24日に開催予定の県の新型コロナウイルス対策本部会議で協議する。
会合後、報道陣の取材に応じた大野知事はイートについて、「観光事業、飲食業が厳しい状況で進めるべき取り組みで、経済的には歓迎すべきこと」との認識を示した一方、「(感染者の増加など)懸念すべき状況が続いている。イートそのもので県内での会食(の影響で感染)が増えたわけではないが、全体が増えた中で、リスクを広げるわけにはいかない」と述べた。
12月1日に予定されている食事券の発行延期、既に販売済みの食事券と付与されたポイントの利用の一時停止を検討する。大野知事は「購入済みの人への必要な措置を、国とも協議しながら詰めていきたい」との見解を示した。
飲食店での会食などでの感染については「現時点では会食、夜の会合などは県内全体でみると、(感染者が占める)割合は1カ月前より下がっている。ただ全体数が増えており、これをどのように判断するか、専門家の意見を聞きたい」と話した。飲食店への営業自粛などの要請は「感染状況を踏まえ時間をかけて議論すべき」として慎重な姿勢をみせた。
「Go To トラベル」の今後について、大野知事は「国が主導権を持って対応に当たってほしいと思っている。残念だが、都道府県、市町村でトラベルはコントロールできる状況でない。国と密接に協議しながら進める必要がある」とした。
また22日時点で県内感染者の入院者数が553人になったことを受け、専用医療施設含む73医療機関1408床に対し、フェーズ3(拡大期=1千床)体制からフェーズ4(ピーク期)体制への移行を23日に要請したことを明らかにした。