埼玉新聞

 

<サッカープリンスL関東>昌平、矢板中央に0―3 主導権握りながら失点、攻勢強めるも1点が遠く

  • 昌平高―矢板中央高 後半31分、昌平高・篠田大(中央)がシュートを放つもGK藤井の好守に阻まれる

 サッカーの高円宮杯U―18プリンスリーグ関東は23日、昌平高グラウンドで行われ、昌平高は矢板中央高(栃木)に0―3で敗れた。通算3勝3敗の勝ち点9で6位。

 埼玉代表として全国高校選手権に出場する昌平高は、同埼玉大会決勝から先発を8人入れ替えて臨んだが、終始主導権を握りながらも、前半21分に自陣の右サイドから先制点を許すと、後半27、37分にも失点した。

 後半から埼玉大会決勝で2ゴールの平原や、いずれもJ1鹿島への入団が決まっている小川、須藤らを投入して攻勢を強めたが、前回の選手権4強で今選手権にも出場する矢板中央高の堅い守備の前に1点が遠かった。

■底上げ誓う1カ月

 昌平高は15日の全国選手権埼玉大会決勝のスタメンから唐木、生島、本間のDF3人以外を入れ替えた。つまり、ボランチからワントップまでに主に埼玉大会では途中出場やベンチを温めていた選手を起用。主力に多少のけがを抱えている選手がいることも考慮されたが、一番は全国を見据えて「チームの底上げと可能性を引き出す」(藤島監督)狙いがあった。

 0―3の結果はひとまず抜きにして、内容は悪くはなかった。ワントップの篠田大らが決定機を生かせなかったのは反省点だが、ボランチの一角を担った佐藤や2列目の主に右に入った篠田翼の両1年生が持ち前のテクニックを披露。相変わらずサイド攻撃も活発で再三、ゴールを脅かした。

 前回の全国選手権は2回戦からの登場だったが今回は決勝まで勝ち進むとすれば、12日間で6試合という過密日程。連戦もあり、J内定4選手を含めて11人の力だけで勝ち抜くのは至難の業だ。

 それだけに、篠田大は「流れを変える意味で途中から入る選手はより大事。自分の長所を出して活躍したい」と自らを鼓舞する。選手権への地盤固めとなるプリンスリーグもあと3試合。ボランチの井野も「1試合ずつ勝ちにこだわって戦いたい」と、本番までの成長を誓った。

■突破力に自信「課題は得点」/MF篠田翼

 1学年上の兄・大輝とともに先発し、フル出場した篠田翼。2列目の右に入ると「1対1の縦への仕掛けでは絶対に負けない」と自負するドルブルで何度となく見せ場をつくった。前半に惜しいループを見せるなど計2本のシュートも放った。

 強靭(きょうじん)な足腰は目を見張るものがあり、並みの1年生でないのは一目瞭然。選手権埼玉大会で出番がなかった悔しさが成長の源だ。自らの打開力には自信を示しつつ、「課題はゴール」と即答。「一人でも点が取れる選手になりたい」と力を込めた。

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