<新型コロナ>JR浦和駅で文化祭 展示会中止の浦和一女高と連携 駅利用客ら拍手「元気もらった」
JR浦和駅と埼玉県立浦和第一女子高校(さいたま市浦和区岸町)の連携企画第2弾、駅で文化祭イベント「URAWA EXPO 2020 浦和からパワーをお届け!」のフィナーレイベントが22日、開催された。駅構内の東西自由通路に特設ステージを設け、吹奏楽部や書道部、器械体操部などが活動を収めた約2~15分の動画を放映。観賞した駅利用客らが「元気をもらった」と拍手していた。
新型コロナウイルスの影響で、同校の展示会などが中止になったことから、浦和駅側の提案で連携企画が実現。第1弾は今夏に開かれ、生徒の絵画や書など作品37点を駅構内に展示した。今秋の第2弾では、生徒らの絵画など作品約120点が展示され、階段アートも登場した。最終日の22日は、浦和駅員が司会を務め、生徒会長の2年生加藤乃愛さん(17)らが、各部の生徒の感想を読み上げてから、動画が順に放映された。
加藤さんは「ステージによる出し物は初めてで緊張した。動画を見た地域の人から『良かったよ』『元気をもらえた』と声を掛けられ、うれしいし、こちらも元気をもらえた」。6月から毎週のように浦和駅を訪れて、連携企画の話し合いを重ねてきた。「コロナで苦しまれている方がいる中、浦和駅を含め多くの人の協力を得て、学校全体で地域の人を元気づけることができたのではないか。達成感が大きい」と笑顔になった。
JR東日本社員で浦和駅に勤務していた時に企画した同校卒業生の宮本桃子さん(24)も会場で対応していた。「全くゼロから始め、生徒の皆さんがいろいろなアイデアを出してくれて、一緒に作り上げることができた。『元気をもらえた』と言われ、浦和からパワーをお届けできたのではないかと思い、すごくうれしいです」と話していた。
映画監督の横山博人さん(72)=浦和区=は、ツイッターを見てイベントの開催を知り訪れた。「コロナ禍だけど、おかげで見る機会を得た。すごくみずみずしく、伝統を感じた。1歳の女の子の孫がいるので、将来は一女に入れたいね」と笑顔で話した。