埼玉新聞

 

上田知事、対決姿勢を強める自民県議の報告会に出席 山口衆院議員が要請「政治力を評価」

  • 来賓として出席した上田清司知事

 県議会で自民党県議団が対決姿勢を強める上田清司知事が10日、東松山市内であった自民現職県議の県政報告会に来賓として出席した。関係者によると、上田知事が自民県議の報告会に出席するのは、対立が表面化した2015年以降では初めて。

 4月の県議選、今夏の知事選を控え、周囲から“雪解け”かとの憶測を呼んだが、報告会で知事は、現職県議をバックアップする党組織運動本部長で元県連会長の山口泰明衆院議員の要請に応える形で出席したと表明。

 あいさつ後の取材に対し、「私は(自民県議と)けんかしているわけではない。要請があれば、どなたでも」と述べ、足早に会場を後にした。

 一方、山口衆院議員は取材に「全国知事会長の上田さんと(都内で)会った時に要請した。(県議団の対立は)よく分からない」との認識。今夏の知事選については「上田さんの政治力を評価しているが、(上田氏の)5選はないんじゃないの。だから参院議員(に転出)がいいんじゃないかと(知事側近に)言ったよ」と語った。

 自民県連は知事選に向けて独自候補の擁立に動いている。報告会に同じく来賓として同席した東松山市の森田光一市長は、知事の出席について「深い意味はないんじゃないの」との考えを示した。

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