4日午後7時40分ごろ、埼玉県上尾市平方の金属製品の熱処理加工会社「ハーモテック」工場内で、作業をしていたさいたま市見沼区の男性（69）が金属部品の洗浄槽内で倒れている状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は分かっていない。

　上尾署によると、洗浄槽は縦140センチ、横180センチ、高さ180センチ。外から浴槽内は見えない状態で、洗浄槽内に入るためには、高さ1メートルの階段を使用する。発見時に洗浄槽内には、水はほとんど残っていなかった。

　男性の家族が「夜まで会社から帰ってこない」と会社に連絡。40代の男性従業員が確認したところ、洗浄槽の底に横向きに倒れている男性を発見し、通報した。

　男性に目立った外傷はなく、財布などの貴重品は所持していた。4日は同工場は稼働しておらず、同日朝に夜勤の人が退勤した後は無人だった。男性は同工場の元工場長。現在は機械の整備や清掃を行っており、洗浄槽を使うこともあったという。

　同署は防犯カメラを確認し、病死や事件の可能性などあらゆる方向で調べている。