埼玉新聞

 

美肌や血行促進に効果と好評 幸手のスーパー銭湯と酒蔵がコラボ 内風呂に地酒を投入、酒風呂を初めて実施

  • 石井酒造の看板銘柄「豊明」を内風呂に投入するスタッフ(極楽湯幸手店提供)

 埼玉県幸手市東のスーパー銭湯「極楽湯幸手店」は26日から、地元の酒蔵「石井酒造」とコラボして、日本酒を使った酒風呂を初めて実施している。男女の内風呂に、同酒蔵の看板商品「豊明(純米酒)」を一日4回ほど投入。香りづけほどの量とはいえ、初日の利用客が通常の1・5倍程度増えるなど好評となっている。29日まで。

 同銭湯は、コロナ禍による利用客数の減少を食い止めるため、地元になじみのある地酒を活用することで地元客の利用増や掘り起こしを狙った。同店によると、来店客数はコロナ前の状況に戻ったものの、食事やマッサージなどの関連サービスの利用が低迷しているという。

 1840(天保11)年創業の石井酒造としても新たな市場開拓を模索していた中、地元客の掘り起こしにつながるとし協力に応じた。同社の石井誠社長(33)は「地元の方に広く使ってもらえる機会となった。日本酒は、発汗作用があり保温性も持続する。実際、利用客からも血行促進や美肌効果があると評判が良い。飲むだけではない日本酒のさまざまな用途を楽しんでもらえれば」と話す。

 「豊明」は、戦争で一時途絶えたが100年前に使っていた銘柄を20年ほど前に復刻させた同社の看板商品。江戸時代の上納米で現在は市内でもわずかながらに栽培されている「白目米」を使用。米のうま味や甘さを引き出し、女性が好む甘い口当たりで芳醇(ほうじゅん)な味わいが楽しめるという。同銭湯内でも期間限定で商品を販売している。

 湯沢勝之副店長は「コラボにより相乗効果が生み出せる企画になったのでは。顧客の反応が良ければ、第2弾の実施も検討していきたい」と話している。

 営業時間は、午前6時~翌午前2時まで。問い合わせは、同銭湯(電話0480・44・4126)へ。

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