人気を集める“すき焼き鍋”注目、深谷牛を堪能 天ぷら深谷ねぎも絶品 深谷の老舗旅館、宿泊1万円プランでもてなし 今夏発行の新1万円札を記念、渋沢栄一の出身地 歴史ある充実の館内、創業は1825年
2024/02/08/12:45
新1万円札の肖像になる渋沢栄一の出身地深谷市にある創業199年の老舗「旅館 きん藤」(同市本住町)が、1万円で宿泊できるプランを提供している。今夏に新1万円札が発行されることを記念して設定。地元の特産「深谷ねぎ」をふんだんに使った料理を提供するなど、深谷の魅力もPRする。原田友子女将(おかみ)は「これを機に深谷に足を運んでもらい、渋沢栄一翁が生まれた環境にも触れてもらいたい」と利用を呼びかけている。
きん藤は1825(文政8)年創業。先代が中山道深谷宿で商いをしていた近江商人を頼り、旅籠(はたご)を始めたのが旅館の始まり。当時は80軒から90軒ほどの旅籠があったという。6代目で女将の兄、石川克正さんらが旅館を切り盛りする。
現在の建物は区画整理の関係で以前の場所から10メートルほど東側に移った。建て直して、昨年9月1日にリニューアルオープンした。旅館のスタイルで残っているのは、きん藤だけという。
和室は5部屋で1人から6人まで利用できる。部屋名も「高砂」や「千鳥」などと従来と変わらず、木製のプレートもそのまま使っている。以前使っていた、げた箱もある。畳の上にベットを置いたシングルルームは21室。3階にはベランダもあり、自由に使ってくつろげる。
夕食のメインの深谷牛のすき焼き鍋も人気を集めており、肉も柔らかく具材の野菜も深谷産。深谷ねぎの天ぷらも付き、深谷づくしの料理が堪能できる。女将考案の「深谷ねぎシュガー」などのお土産も付く。
「だいにんぐ」にある横3メートル、縦1・2メートルのテーブルは、以前の建物の中庭にあった樹齢250年から300年とされるヒバの木を使用している。
問い合わせは、「旅館 きん藤」(電話048・571・1341)へ。