埼玉新聞

 

少女わいせつ動画、中学校職員が販売…続く不祥事に教育長ら「お叱りは当然」 懲戒処分の4割がわいせつ

  • 不祥事根絶に向けた会議で取り組み強化を訴える高田直芳県教育長=11月30日、さいたま市浦和区

 埼玉県内の教職員のわいせつ事案などによる処分が相次いでいることを受け、県教育委員会は11月30日夜、不祥事根絶のための臨時市町村教育委員会教育長会議を開催した。参加した62市町村の教育委員会の教育長らは、県から不祥事根絶に向けた取り組み推進を要請された。

 県教委によると、本年度の同日までの懲戒処分件数は小中学校で4件、高校で5件、特別支援学校で1件の計10件。その中でわいせつ事案が4件を占めている。

 高田直芳教育長は冒頭、同月下旬に県内の中学校事務職員が少女のわいせつ動画を販売したとして逮捕されるなどの重大事案が立て続けに生じたことに触れ、「強い危機感を抱いている」と強調。「教員一人一人の当事者意識が重要。『自分の学校から不祥事を絶対に起こさせない』という決意で行動変容につなげて」と参加した教育長らに認識の共有を求めた。

 会議自体は非公開で行われ、高田教育長は終了後の報道陣の取材に「各教育長と共通認識を図れたことが成果」と話した。本年度から不祥事根絶対策チームを設置するなどの取り組みを行っているとしながら、「不祥事根絶に向けた特効薬はなく、対策が不十分だというお叱りは当然。繰り返し粘り強く取り組み、教員全員に大事な仕事なのだと分かってもらいたい」と話した。

ツイート シェア シェア