埼玉新聞

 

<新型コロナ>大宮、川口、越谷に4日から時短要請 8892店が対象 協力金は14日間で28万円支給

  • 新型コロナ時短協力へ補正19億円、県会可決

 埼玉県議会の12月定例会は2日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、営業時間短縮の要請に協力した酒類を提供する飲食店とカラオケ店に協力金を支給する2020年度一般会計補正予算案(19億4283万円)を全会一致で可決した。4日午前0時から17日までの14日間は営業時間を午前5時から午後10時までに短縮するよう求める。常任委員会では「周知期間が短い」「協力金の日割り支給は検討しなかったのか」などの意見が出された。

 同補正予算案は同日、急施議案として追加提出された。県によると、対象行政区はさいたま市大宮区、川口市、越谷市で、対象店舗総数は8892店舗。3市区の内訳は大宮区が2404店舗、川口市が3883店舗、越谷市が2605店舗。対象とする行政区は、東京都から比較的近距離にある▽繁華街を有する▽過去に飲食店でクラスター(感染者集団)が発生―という3点から選定された。

 協力金は1店舗1日当たり2万円換算で、14日間で28万円を支給する。支給要件として、要請期間の全14日間で営業時間を午後10時までに短縮するほか、「彩の国『新しい生活様式』安心宣言」と「埼玉県LINEコロナお知らせシステム」のQRコードを店頭に掲示していることなどがある。

 支給の申請受け付けについて、県は「要請期間終了後の18日以降、速やかに開始できるように準備を進める」とし、申請方法は電子申請と郵送を予定している。

 同予算案は同日の常任委員会で審査された。「きょう(2日)議会で決まっても周知(期間)が短い。周知をどう徹底するのか」との委員の質問に対し、県執行部は「周知期間が短いので、対象エリアの3市と商工会議所、商店街組合、業界団体など、あらゆるところに(チラシを)配って、周知を図る」と説明した。

 別の委員の「一日でも遅れたら対象から外れるのは厳しい。日割り(での支給)は検討しなかったのか」という問いに対し、執行部は「日割りの検討はしたが、今回は14日間という短い期間で集中的に対策を取るという意味で、全日協力をいただいたところに限らせていただく」と答えた。

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