東武東上線で事故 伐採中に倒れた木、電車と接触…運転一時見合わせ 乗客と乗員100人にけがなし
2020/12/05/00:00
4日午前11時15分ごろ、埼玉県川越市吉田の東武東上線霞ケ関―鶴ケ島駅間の踏切で、同線池袋発森林公園行き下り準急電車(10両編成)が倒木と接触した。電車の先頭車両前面ガラスが割れ、3両目と6両目のパンタグラフが破損した。乗客と乗員約100人にけがはなく、乗客は約100メートル先の鶴ケ島駅などに誘導された。この事故で上福岡―小川町駅間などの上下線で運転を一時見合わせた。
東武鉄道によると、現場付近で業者が伐採作業中に木が線路内に入り込み、走行中の電車に倒れてきたという。倒木の撤去作業のため、上福岡―森林公園駅間で約4時間運転が見合わされ、JRや西武池袋線などへの振り替え輸送を実施した。
事故が起きた踏切付近には住民らが集まり、撤去作業の様子を心配そうにうかがっていた。近くに住む60代女性は、電車のブレーキ音と共に、ガサガサと木が絡まる音を聞いて様子を見に来た。「東上線はよく事故で電車が止まるが、木にぶつかって運転を見合わせるのは初めて見た」と驚いた様子。
電車の運転が一時見合わされた区間の駅前では、バスやタクシー乗り場に長い列ができていた。