<新型コロナ>埼玉へ転入する人増加、全国1位に…東京は減少 ドーナツ化現象の可能性、その理由は
2020/12/09/00:00
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い今年4~10月において、東京都など他の都道府県から埼玉県への転入超過が9704人となり、全国1位となったことが8日、開会中の県議会12月定例会の一般質問で明らかになった。堀光敦史企画財政部長は「コロナ禍において、転入超過が続いている。テレワークの普及により、都心に近く自然豊かな県への移住に注目が集まっている」と答弁した。
松坂喜浩県議(県民会議)の一般質問に対する答弁。東京都は今年5月に初めて転出超過となっており、県地域政策課は「東京が減っている中、埼玉のほか、神奈川や千葉への転入が増え、ドーナツ化現象とみられる。コロナ禍で東京の感染リスクの高さへの懸念やテレワークの動きが進んでいるのではないか」とした。
例年4月は大学入学などで転入が増えるが、今年は5、10月も転入超過数で全国1位となったという。
県は、さいたま市など県南地域を中心に県全体の人口が増加している一方で、圏央道以北を中心に人口減少が進んでいるとして、2018年度から移住促進プロモーションを実施。本年度はテレワークをテーマに、ドラマ仕立てのPR動画「埼玉物語」を作成し、公開から1カ月で約3万回再生された。
また、帝国データバンク大宮支店によると、他の都道府県から埼玉県への企業の転入超過数は10~19年まで10年連続で全国1位。