埼玉新聞

 

東武動物公園にいつも“ご馳走”寄付する会社にネット注文相次ぐ 寄付が人々に知られ好感 動物たちも感謝

  • 感謝状を手にする内田忍支店長ら

 埼玉県宮代町の東武動物公園と東武鉄道は9日、動物の餌の支援への感謝として山形県新庄市に工場のある食肉会社「オールクリエーション山形支店」に感謝状を贈った。

 同社は、コロナ禍で経営に苦慮している同園の報道を知り、自社ブランド鶏「山形さくらんぼ鶏」の寄付を申し出、9月から毎月330キロの鶏肉を山形から届けている。寄付した鶏肉は、飲食店やスーパーにも卸しているささみとガラで、ホワイトタイガーやライオンなど猛獣類10頭の餌として使用。同園では、年間約4500万円の餌代がかかり、猛獣類の飼育に月500キロの肉が必要とされる。「負担が軽減され非常に助かっている。動物たちもおいしそうに食べ元気になっている」と山口直輝業務部課長は話す。

 贈呈式では「ご支援は動物たちが生き生きと成長する糧として大切に使わせてもらう」と東武鉄道の重田敦史取締役と同園の伴光雄社長が、同社の内田忍支店長にそれぞれ感謝状を手渡した。受け取った内田支店長は「もっと頑張れよと動物たちからメッセージをもらっていると思っている。動物も人間も共にコロナを乗り越えていければ」とあいさつした。

 同社の寄付を知った人からは「(山形さくらんぼ鶏を)食べてみたい」とのネット注文が相次いでいるという。寄付は来年3月まで継続される予定。

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