埼玉新聞

 

悪質…睡眠薬使い長女の首絞める 検察側、母親に懲役5年を求刑 朝霞の長女殺害、弁護側は減刑求める

  • さいたま地方裁判所=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 埼玉県朝霞市の自宅で昨年10月、長女の首を絞めて殺害したとして殺人の罪に問われた母親(73)の裁判員裁判の論告求刑公判が11日、さいたま地裁(田尻克巳裁判長)で開かれた。検察側は懲役5年を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。判決は17日。

 論告で検察側は、長女を殺害して自らも死のうと考えた母親が、睡眠薬を使い、抵抗できない状態の長女の首を強く絞め付けた「悪質な犯行」と指摘。「長女は仕事にも就き、援助があれば日常生活を送ることができた。今後の生活について相談されることのないまま殺害された」と断じた。

 弁護側は母親が発達障害を抱える長女との生活に不安を感じていたが、自身も2013年10月ごろから、うつ病や喉のガンなどを患っい、「本人の力ではどうすることもできない状況に追い込まれていた」と説明。犯行後は「自責の念に駆られて自首をした」と主張し、減刑を求めた。

 起訴状などによると、母親は昨年10月6日午前7時ごろ、自宅で長女=当時(48)=の首を電気コードで絞め付け殺害したとされる。

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