待望“ガーデンパーク”6月9日オープン Nゲージ人気の関水金属、新工場誕生で駅周辺エリア激変へ 道路も再整備し無電柱化 市民センターも移転させ、文化会館と複合化した「新拠点」建設へ
鶴ケ島市は20日、東武東上線鶴ケ島駅周辺地区のまちづくりを開始する、と発表した。21日開会の市議会3月定例会に、関連8事業の予算計9353万円を盛り込んだ2024年度一般会計当初予算案を提案。駅西口の整備に向け、測量や設計などを行う。
西口から約1キロ弱の同市鶴ケ丘には、鉄道模型メーカーの関水金属(本社・東京都新宿区)の新工場建設に合わせて官民が連携し、22年度から隣接する鶴ケ丘児童公園と一体的に進めている「ガーデンパーク」の整備が間もなく完了。英国庭園風の緑地空間や、1周約620メートルの線路を敷設して蒸気機関車やディーゼル機関車の軽便鉄道車両をイベント時などに走行させる公園が、6月9日にオープンすることも発表された。
市内で最も古い商店街がある鶴ケ島駅周辺は、空き店舗の増加など、市街地の空洞化と人口減少が課題となっている。市は「Nゲージ」と呼ばれて人気の小型鉄道模型を製造する同社が、中核施設を造る機会にまちづくりを行うことで、地域活性化を目指す。
駅からガーデンパークに通じる市道約900メートルを、来訪客が徒歩で楽しみながら向かえる道路に再整備。このうち、鶴ケ島駅西口商店会がある鶴ケ島駅通り(約640メートル)では、歩道の段差解消や無電柱化を進める。現在は、幅7・5メートル~8メートルの市道のうち、両側80センチほどが歩行者の通行帯となっているが、それぞれ約1・4メートルに拡幅。車道は現状の幅5・5メートルを5メートルに狭め、歩行者の安全性と利便性を優先することで、ガーデンパークを訪れた人が通りの商店に立ち寄りやすくする。
このほか、ガーデンパークに近い鶴ケ島文化会館を再整備。300メートルほど離れた場所にある南市民センターを同会館のある敷地内に移転、同会館と複合化した新施設を建設し、交流拠点とする。まちづくり計画は、28年度までの完了が目標。その後は、駅東口周辺の整備を進める。