<川口いじめ>PTSDの元生徒に市が尋問求め…医師「危険」 元生徒側「証明済み。尋問の必要性乏しい」
2020/12/17/00:00
埼玉県川口市立中学校在学中にいじめを受けた際、学校や市教委の対応が不適切だったとして、元男子生徒(18)が市に損害賠償を求めている訴訟の進行協議が16日、さいたま地裁(岡部純子裁判長)で開かれた。市側は元生徒が所属していたサッカー部の当時の顧問の教諭、市教委の指導担当者、元生徒を証人に申請した。
元生徒側は、元生徒の最近の状態について「心的外傷後ストレス障害(PTSD)がある」とする11月20日付の主治医診断書と弁護団の意見書を提出。弁護団は「(いじめの実態などの)事実関係は(市が設置した)第三者委員会の報告書によって証明は十分であり、元生徒の尋問の必要性は乏しい」とした。
主治医の診断書は「いじめから始まる経験により、本来なら権威ある学校・教育委員会への不信が生じ、不安、不眠などが生じている。現状で、裁判で尋問をさせることは、非常なストレスとなり、精神的、身体的に多大な危険を生じる」としている。
岡部裁判長はサッカー部顧問、市教委指導担当、元生徒の母親の証人尋問を行い、その後に元少年の尋問を行うかを決めることにした。
証人尋問は来年4月14日に行われる。