埼玉新聞

 

乳児の6割に“問題”も…1カ月・4カ月健診の“隙間”埋める事業実施へ 和光市、早期発見と保護者支援狙い

  • 【役所】和光市役所=埼玉県和光市広沢

    和光市役所=埼玉県和光市広沢

  • 【役所】和光市役所=埼玉県和光市広沢

 埼玉県和光市は21日、生後2カ月から4カ月の乳児を対象に小児科医が問診と診察などで発育状態をチェックする事業を実施する、と発表した。出産後、乳児は生後1カ月と4カ月の時期に健診を受けているが、1カ月と4カ月の間の成長が著しく、4カ月健診で何らかの問題を抱えている乳児が多いことから、早期に乳児の問題を発見し、支援するのが狙い。2024年度の一般会計予算案に健診費用約200万円を計上しており、3月議会の議決後、施行する。

 市によると、県内の自治体が乳児に対する生後1カ月から4カ月までの間の健診を実施するのは初めてという。同事業は生後2カ月から4カ月の乳児の希望者を対象に1回だけ無料で問診や診察を実施する。母子健康手帳の交付時に「発育発達相談の受診券」を交付し、希望者が指定機関に予約する。受診単価は約4千円で市は新年度の希望者は出生者約700人の7割を想定している。

 市内で22年度の4カ月健診を受診した乳児675人のうち、「異常なし」が257人で、「異変により医療機関を受診している」が56人、「医療機関の受診が必要」が109人、「経過観察」が253人だった。異常なしを除いた約6割は何らかの問題を抱えていることが分かる。

 市ネウボラ課は「早期発見や不安を抱える保護者への支援を同時に行うことが可能で、安心安全の子育てにつながる」と効果に期待を寄せている。
 

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