埼玉新聞

 

大河ドラマに期待、歴史に埋もれた比企一族知って 史跡や伝説残る比企に推進協、地域活性化へ情報発信

  • 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」比企市町村推進協議会の役員。前列中央が吉田昇会長=19日、滑川町エコミュージアムセンター

 鎌倉幕府2代執権の北条義時を主人公にした2022年に放映されるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、幕府誕生に貢献しながらも歴史に埋もれた「比企一族」と縁の深い埼玉県の比企地域の自治体が中心となって19日、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」比企市町村推進協議会を設立した。

 放映を機会に「比企一族を知ってもらい、歴史資源が豊富な比企の魅力を県内外に情報発信、地域の活性化につなげたい」と、協議会は比企地域9市町村と県、各関係団体で構成。同日の設立総会は滑川町エコミュージアムセンターで行われ、会長には同町の吉田昇町長が選ばれた。名誉顧問には、比企氏ゆかりの島津家32代当主の島津修久さんが就いた。

 比企地域は、比企一族や源氏に縁が深く、数多くの史跡や伝説などが残っている。例えば、東松山市大谷には鎌倉の地名を模した地名が多く、宗悟寺には源頼家公の位牌(いはい)が祭られている。

 吉田会長は「大河ドラマの地域への波及効果は大きい。来年は深谷市出身の渋沢栄一翁、再来年は『鎌倉殿の13人』で比企一族ゆかりの比企地域もクローズアップされる。この機会を生かしたい」と述べた。

 物語の舞台は平安末期から鎌倉初期。義時は鎌倉幕府の初代将軍源頼朝の天下取りを支えた13人の家臣団の一員。義時は俳優の小栗旬さんが演じる。同協議会相談役で比企総合研究所代表の高島敏明さんは「歴史の真実、比企一族の果たした意義、役割を改めて知ってもらえれば、比企の覚醒が始まり、活性化につながる」と期待した。

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