埼玉新聞

 

<新型コロナ>時短協力金の延長、大野知事が全国知事会で求める ワクチン接種の優先対象者の拡大も

  • 時短協力金の延長、大野知事が全国知事会で求める

 全国知事会は20日、新型コロナウイルス対策本部会合をオンラインで開き、観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止期間が明ける来年1月12日以降の対応方針を、国が早期に示すよう求める緊急提言をまとめた。事業の経済効果は大きいとして、各知事の意見も踏まえ、感染が落ち着いている地域から順次再開するなど柔軟な対応も要請した。

 全国知事会にオンラインで出席した埼玉県の大野元裕知事は新型コロナウイルス感染拡大が高止まりしている状況などを踏まえ、時短営業の協力金の期間延長や、接種の準備が加速し始めた新型コロナのワクチンについて接種を優先すべき対象の拡大などを求めた。

 新型コロナの地方創生臨時交付金の協力要請推進枠は、上限が月額60万円から120万円に増額された。大野知事は現状は来年1月11日までが期限とされるが、同12日以降の運用期間の拡大を求めた。

 ワクチン接種は、改正予防接種法では厚生労働大臣が優先順位を指定する。大野知事は「現状では医療従事者、保健師、救急隊員の優先が検討されている」と指摘。優先対象者に保健所職員、陽性者の受け入れ医療機関や宿泊施設の職員、消毒や清掃を行う業者、葬祭業者なども加えるよう求めた。

 会合後、報道陣の取材に応じた大野知事は、県内の新規陽性者が18日と19日の2日連続で200人を超え最多を更新したことを憂慮し、今週中にも専門家会議を開く方向で準備を進めていることを明らかにした。

 現状の対策について「医療機関や福祉施設を主に対策を講じ、効果が出ている部分もある」としつつも「さらに対策を推し進める必要がある」と強調。専門家会議では、新たに講じることを検討中の対策について意見を求めるとの考えを示した。ただ、具体的な内容には言及しなかった。

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