埼玉新聞

 

頂上に立つカパルも 志木の重要文化財・田子山富士塚が記念切手とノートに ノートは市内の小中生徒に配布

  • 志木の田子山富士塚が切手やノートに

 埼玉県志木市本町の敷島神社境内に設置されている「田子山富士塚」が今年2月、国の重要有形民俗文化財に指定されたことを受け、同保存会や同神社の氏子ら市民で組織した「田子山富士塚国指定記念事業実行委員会」(清水良介会長)は同富士塚の記念切手とオリジナルノート「志木の田子山富士塚学習帳」を作製した。郷土の同富士塚を広く周知するとともに、市内の子どもたちに親しみをもってもらうのが狙い。

 記念切手は同富士塚の頂上に設置されている神社「奥宮」と頂上に立った市広報大使のカパル、山じまいの儀式「御焚上」、中腹に設置されている親子猿の石像、安産の女神「木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)」のイラストの84円切手5種類に同富士塚の全景写真が付いている。

 1セット500円(税込み)で、同市商工会と市民会館で販売している。

 オリジナルノートはA4判で、同富士塚の全景写真を表表紙、コノハナサクヤヒメのイラストを裏表紙に使用。表裏の表紙の見返しには同富士塚の大きさなど基本データを掲載している。

 1万部を作製し、本年度の3学期に市内の小学校8校と中学校4校の全生徒約5300人に配布する。

 田子山富士は、高さ約8メートル、直径約30メートルの大きさ。富士山信仰に基づいて、1872(明治5)年に築造された。明治から昭和にかけて、「志木のお富士さん」と呼ばれ、市民に親しまれていた。同神社の氏子などで結成した保存会が定期的な草刈りや清掃活動などを行っている。

ツイート シェア シェア