教頭が一転黙秘…ひき逃げ死亡事件 地裁初公判では起訴事実認めていた 遺族への気持ち問われるも黙秘一貫
2019/03/14/00:00
川口市の路上で昨年7月、自転車の女性を車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた、草加市長栄1丁目、小学校教頭(55)=休職中=の第2回公判が13日、さいたま地裁(加藤雅寛裁判官)で開かれた。起訴事実を認めた初公判から一転して、教頭は黙秘する姿勢を示した。
この日審理予定だった被告人質問に入ると、弁護側は「黙秘することが決定しているので実施しません」と陳述。検察側が被告人質問の必要性を訴え、加藤裁判官が実施を決めた。
検察官から、初公判で起訴内容を認めていたことについて問われた教頭は「お答えできません」と答えた。被害者参加制度で質問した遺族側の代理人から、黙秘することについての遺族に対する気持ちなどを問われたが、「お答えできません」と一貫して黙秘した。
2月に行われた初公判で教頭は「間違いありません」と起訴内容を認め、弁護側も起訴事実について争わない姿勢を示していた。
起訴状などによると、教頭は昨年7月28日、川口市東本郷の路上で、自転車で通行していたフィリピン国籍の飲食店従業員イトウ・ジョセフィン・ラメダさん=当時(56)=を乗用車ではねて死亡させ、事故を申告しなかったとされる。