埼玉新聞

 

<新型コロナ>時短要請、来年1月11日まで延長 埼玉県が専門家会議、自宅療養は国より厳しい条件で容認

  • 埼玉県庁=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は22日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、自宅療養者が増加していることを受け、一定の条件の下で自宅療養を認めるよう基準を緩和する方針を専門家会議で確認した。大野元裕知事は会議後、記者団に「宿泊療養と自宅療養の内容はほとんど同じであり、知見も重なってきた。肺などの基礎疾患がないことや50歳未満など、国の基準より厳しい条件を付して自宅療養を認める」と説明した。23日の対策本部会議で決定する予定。

 県内では21日午後9時時点で、ホテル療養者が230人であるのに対し、自宅療養者は1063人に上っていた。これまでは入院患者以外の無症状や軽症の感染者でも宿泊療養することが原則で、やむを得ない理由により本人が希望する場合などに限り、自宅療養を例外的に認めていた。

 大野知事は「現行の基準では、(感染判明から)翌日までに宿泊療養施設に入れることにしていたが、最近では2~3日待たせるケースがあった」と明かし、基準を緩和した場合、毎日の新規感染者の約半数が自宅療養となるとの見通しを示した。

 また、さいたま市大宮区、川口市、越谷市の酒類を提供する飲食店などへの時短要請については、隣接する都県に合わせ、27日までとしていた方針を来年1月11日までに延長する考えを示した。大野知事は「緊急事態宣言の時と比べて人出が減らず、効果が少なかった」としつつ、西村康稔経済再生担当相や専門家から「首都圏で対応を合わせるべき」などの意見を受けたと説明した。

 そのほか、県有施設を12月24日~1月17日の間、閉館とすることや、県立学校の部活動中止期間を冬休み開始から17日までとすること、高齢者らに不要不急の外出自粛や家庭内でのマスク着用などを求めることなどについても検討しているとした。

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