埼玉新聞

 

中1自殺、高層住宅から転落 遺族に最終報告書案を提出 いじめは認定、自殺との因果関係は不明

  • 所沢市役所=所沢市並木

 2018年7月に埼玉県所沢市内の中学校に通う1年生の男子生徒が自殺した問題で、市教委設置の第三者委員会が最終報告書案を遺族に提出していたことが23日までに分かった。

 男子生徒は18年7月17日に高層住宅から転落し死亡。市教委は同年8月に第三者委を設置して原因調査を進め、昨年3月に中間報告が出ていた。

 市教委によると、最終報告書案では、男子生徒へのいじめを認定したものの自殺との因果関係は不明としている。中間報告書は、いじめと認定した事案を記載していたが、いじめであるとの言及はしていなかった。遺族側はいじめの印象が強くなることを懸念しており、市教委は遺族の要望を第三者委に伝えているという。

 市教委は第三者委の最終報告書について、男子生徒が在籍した年度生が現在中学3年生であることから、「卒業を迎える3月までに出したい。再発防止のため公開できる部分については公表したい」としている。

ツイート シェア シェア