コロナ影響…イクラやスジコが高値に 年末の価格動向、野菜はやや安め ガソリンと灯油もやや安め
埼玉県は年末年始の生鮮食品(水産物・野菜・果物)とガソリン、灯油の価格動向を調べ、見通しを発表した。水産物と野菜は前年に比べ「やや安め」としたが、新型コロナウイルス感染症の影響で海外産が激減したイクラなどが高値になる見通し。野菜はコロナの影響で家庭内消費が高まる一方で、業務用の販路は縮小。果物は「前年並み」だが、台風や長雨の影響で柿が高値の予想に。ガソリンと灯油は「やや安め」の見通しとした。
県は県魚市場、浦和中央青果市場、県石油業協同組合に、11月26日~12月11日にヒアリング調査を実施した。
県消費生活課によると、水産物はコロナの影響でイクラや輸入量が減少したスジコのほか、マグロ(脂身)、タラバガニといった正月の食卓を飾る機会の多い食材が軒並み高値に。
一方、コロナの影響で飲食店などでの需要が下がった甘エビをはじめ、マダイ(養殖)やマグロ(赤身)などは安価傾向とみている。
野菜は全体的に出荷が安定し、安価傾向が続いている。高値の見通しはゴボウとバレイショ。シュンギクやカボチャ、サトイモなどはやや高値の傾向としている。一方で、鍋物の食材になりそうなハクサイやホウレンソウ、コマツナ、ネギなどは、安値またはやや安値の見通しとなっている。
果物は、柿が高値、ミカンとリンゴがやや高値の傾向にあるものの、イチゴとグレープフルーツは前年並み、オレンジ、バナナ、レモンはやや安い傾向にある。
コロナに伴う外出自粛の影響などにより、ガソリンと灯油の価格は前年に比べて安めとなっている。在庫に関しては、ガソリン、灯油ともに十分確保されているという。
同課は「年末年始の買い物の際は、マスクの着用、入店時のアルコール消毒を徹底するとともに、混雑する時間帯は避けて、1人または少人数で行くようにしてほしい」と呼び掛けている。