<新型コロナ>埼玉はステージ3(感染者の急増) 忘・新年会自粛、初詣は分散を 一部では入院調整厳しく
埼玉県は28日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、大野元裕知事は県内の感染状況が、国の分科会が示すステージ3(感染者の急増)相当にあるとし「感染拡大防止を何としても防ぐため、年末年始の過ごし方へ感染防止策を強く要望する」と述べ、県民に年末年始を自宅で過ごすことや高齢者や基礎疾患のある人の不要不急の外出自粛を再度、呼び掛けた。
県によると27日時点の県内医療機関の病床使用率は59・3%(使用729床/即応病床1229床)、人口10万人当たりの全療養者数36・7人(2691人)、PCR陽性率6・8%。国の分科会が示す、病床の逼迫(ひっぱく)具合▽療養者数▽感染経路不明割合―など、ステージ判断の6項目のうち、4項目でステージ3相当の指標値を超えており、25日には1日当たりの新規陽性者が過去最多の298人となるなど、高い水準で推移している。
また県によると、保健所が入院が必要と判断したものの認知症や介護が必要などの理由で調整に手間取り、入院できていない高齢者らが28日正午時点で23人いるという。
知事は病床の逼迫と陽性率の上昇を指摘し「感染拡大に歯止めがかからない状況であり、一部では入院調整が厳しい状況になっている。さらに一段高い、極めて厳しい状況にあることを認識し、強い危機感と緊張感を持って対応しなければならない」と強調。家庭内のマスク着用、高齢の親族に会うことや忘・新年会の自粛、初詣は分散参拝することなどを改めて県民に呼び掛けた。事業者に対しては、店舗が混雑しないよう入場制限を徹底することや、観客が発声するイベントの中止を求めた。
県は相談窓口として「県受診・相談センター」(電話048・762・8026=午前9時~午後5時半)を年末年始も休まずに稼働し、看護師による電話相談を受け付けるほか、24時間365日対応の「新型コロナウイルス感染症県民サポートセンター」(電話0570・783・770)と併せ、電話相談体制を整えて受診先を案内する。