埼玉新聞

 

絶対に会えない人と再会 人生の分かれ道「25歳の成人式」、横瀬で恒例に 学生時代の恩師ら駆け付ける

  • 「25歳の成人式」に参加し、記念撮影する参加者たち=29日午後2時40分ごろ、横瀬町横瀬のエリア898

 進学や就職により若者の地域外への流出が続く中、25歳という人生の転換期である大切な時期に、同級生や恩師との再会によって横瀬町への愛着を再認識してもらおうと、同町横瀬のエリア898で29日、恒例の「25歳の成人式」が行われた。本年度に25歳となる世代の約25人が参加し、同級生や恩師との久々の再会を楽しんだ。

 25歳の成人式は2016年度から毎年開催しており、今回で5回目。主催者として、富田能成町長は「25歳は人生の分かれ道。人生のどこかで横瀬町のことを意識してほしい」とあいさつした。参加者の中学校時代の担任だった恩師も駆け付ける中、参加者全員が中学校時代の写真をスライドで映しながら近況を報告した。

 参加者たちはそれぞれ名乗って現在の住所、仕事、趣味などを紹介。「横瀬を離れたが、最近始めたキャンプで秩父に来ている」「小学校に入った娘と4歳の娘の子育てに励んでいる」「小学校の先生となり、先生の大変さを感じている」などと語った。

 東京都の税理士事務所に勤務する小峯真莉奈さん(24)は新型コロナウイルスの影響で、仕事がテレワークになったため、都内から町内に帰郷して仕事を続けているという。「自分は横瀬に戻ってきて、横瀬が好きだなと改めて思った。これからも住んでいきたい」と語った。

 町内在住の会社員で実行委員長の柴岡光希さん(24)は「25歳の成人式をやっていなかったら、絶対に会えなかった人たちもいた。今回をきっかけに仲良くなり、次につながれば」と話していた。

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