「駆け込み寺」に米1トン寄贈、野菜200キロも 埼玉産直ネットら、困窮ベトナム人を支援「頑張って」
2020/12/31/00:00
コロナ禍で困窮する在日ベトナム人を支援しようと、埼玉県本庄市児玉町の大恩寺(ティック・タム・チー住職)に28日、埼玉産直ネットワーク協会(加須市)と埼玉県農民運動連合会(熊谷市、立石昌義会長)から米1トンが贈られた。
チー住職らは日本で10年以上、在日ベトナム人の生活支援や生活相談などをしており、大恩寺は技能実習などで来日したものの、新型コロナウイルスの感染拡大で仕事や住居を失ったベトナム人の駆け込み寺になっている。
山間にある寺に30キロの米袋34個を積んだトラックが到着すると、寺関係者の若手が総出で降ろした。加須市の米生産者で市酒米生産者協議会の篠塚敏雄会長も立ち会った。米1トンはもち米420キロ、普通米580キロで大半が玄米。精米代1万円も添えられた。
農民連副会長で埼玉産直ネットワーク協会専務理事の松本慎一さんは「在日ベトナム人の技能実習生や留学生などが生活に困窮していると聞いた。頑張ってもらいたいと思い、みんなで相談して埼玉を代表する米を届けることにした」と説明。在日ベトナム仏教信者会の会長でもある住職は「コロナ禍でベトナム人のコミュニティーのうち、特に技能実習生や留学生などの仕事が減り、生活が非常に厳しくなっている。お米を頂けたことに感謝したい。早速配りたい」と話した。
この日は、農民連会員で本庄市児玉町の農園主荻野浩さんからキャベツとブロッコリーも各100キロ寄贈された。