埼玉新聞

 

<全国高校バレー>初出場の男子・昌平、粘り強い守りがチームの象徴 守りからリズム築き全国初勝利を

  • 粘りのレシーブとブロックで流れを呼び込む男子の昌平

  • 全日本バレーボール高校選手権男子の組み合わせ

 バレーボールの全日本高校選手権は5日、東京体育館で男女各52校が参加して開幕する。10日の決勝まで熱戦が繰り広げられ、県勢では初出場となる男子の昌平が5日の1回戦で、富山第一(富山)と対戦(13時20分開始予定)。6大会ぶり15度目の出場を果たした女子の春日部共栄は同日の1回戦で、金沢商(石川)と顔を合わせる(9時開始予定)。「春高」の夢舞台での活躍を誓う両校を紹介する。

■堅守で全国初勝利へ/昌平

 初めて埼玉大会を制した男子の昌平は、レシーブとブロックの守りからリズムを築いて全国初勝利を目指す。

 春日部共栄高出でVリーグ男子の東レでリベロとして活躍した掛川監督が、2014年の就任時から掲げる「トータルディフェンス」が開花。埼玉大会では、準決勝で前回王者の埼玉栄にストレート勝ち、決勝も正智深谷にフルセットの末、辛勝するなど新興勢力の台頭を見せつけた。

 チームの象徴である「粘り強い守り」を担うのは、リベロ互(たがい)。努力家で気迫のレシーブで相手のスパイクを拾って攻撃へつなげる。チームの大黒柱は主将のセッター笹野だ。全日本高校選抜に選出された逸材でネット際の処理に優れており、判断力も高い戦術家。攻撃の鍵を握るのは、身長190センチから強烈なスパイクを放つ高橋と身長175センチと小柄ながら最高到達点が3メートル30センチとチーム1の打点を誇る沢田。その他にも力強いスパイクを繰り出す坂本遼など個々の能力が高い選手がそろう。

 初戦は2年ぶり7度目出場の富山第一、勝ち進めば2回戦で初出場の松江高専(島根)と戦う。ともに実力は五分五分で気が抜けない。笹野は「大きな舞台だから楽しんで上を狙いたい」と意気込み、沢田は「初めてだけれど自分たちの力を出してセンターコート(準決勝、決勝)でやりたい」と拳を握る。埼玉高校バレーボール界に新風を巻き起こした戦士たちは、全国の舞台で新たな歴史に挑戦する。

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