埼玉新聞

 

市課長、会社経営者が現金授受を認める 羽生市の業務委託巡る贈収賄事件 2人を送検 現金は直接手渡す

  • 羽生市役所を家宅捜索し、押収品を運び出す県警の捜査員=11日午後8時10分ごろ、羽生市役所

 埼玉県羽生市発注の業務委託を巡る贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された市まちづくり部建設課の53歳課長と、贈賄容疑で逮捕された同市の大工工事業「クリーン・テック」53歳経営者が現金20万円の授受について認める供述をしていることが13日、捜査関係者への取材で分かった。県警は業務委託を受注できるよう便宜を図る見返りだったとみて、受け渡した現金の趣旨や目的を調べる。

 県警は同日、53歳課長と53歳経営者をさいたま地検に送検した。

 53歳課長は昨年2月上旬と7月下旬の2回、市が発注する2件の業務委託の業者選定に関し、有利な取り計らいをする見返りに、53歳経営者から現金計20万円を受け取ったとして逮捕された。

 県警捜査2課によると、現金は53歳経営者が53歳課長に羽生市内で直接手渡していた。

 市によると、立件された2件の業務委託は50万円以下の随意契約で、いずれもクリーン・テックを含む3社が見積書を提出。最低額だった同社が受注した。53歳課長は見積書を提出させる業者を選ぶ権限があった。

 53歳課長はこの3社の中にクリーン・テックを入れるよう便宜を図ったとみられる。県警は53歳課長が53歳経営者に他社の見積額を漏らしていたかなど、同社が受注した経緯を詳しく調べている。

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