埼玉新聞

 

怪獣?富士見に65センチのペット「うちのアイドルウナギだよ」 稚魚から21年、愛情注がれ成長

  • 「アイドルウナギ」をかわいがる谷口さん=富士見市東みずほ台の大共ハウジング

 「うちのアイドルウナギだよ」―。富士見市東みずほ台の不動産業大共ハウジングでかわいがっている長さ約65センチの『ペットウナギ』が、来店客を驚かせている。「食べちゃいなよ」と言われることもあるが、同店の谷口徳幸社長(58)は「成人以上の付き合い。そんなことはしないよ」と、今日も愛情をたっぷり注いでいる。

 谷口さんが市内にあったペットショップで稚魚を買ったのは21年ほど前。植物や生き物が好きだったことから軽い気持ちで10匹購入した。この頃は木綿針のようだったという。

 金魚のエサを与えると、1年ほどで鉛筆くらいの大きさになった。だんだんと死んでしまい、購入からおよそ5年で半数くらいに、10数年後には2、3匹となり、その後、現在の1匹になった。

 この1匹は8年ほど前、閉店後に水槽(横120センチ、高さ45センチ)から飛び出たことがある。朝になって床でもがいているところを救出されたが、皮がむけるなど周囲に「ダメか…」と思わせた。それでも回復し、現在は観賞魚の錠剤型のエサを食べて暮らしている。以前はエビやミミズなどの生餌(いきえ)を与えていた時期もあったという。

 さいたま水族館によると、正確な判断には検査が必要だが、ヨーロッパウナギではないだろうかという。ヨーロッパウナギだと行田市で約1メートルのものが確認されている。ほかに井戸の中で155年飼育された記録もあるが、ウナギの生態は分かっていないことが多く、大きさや寿命についても同様だという。

 来店客はウナギと聞いて驚いたり、子どもは「怪獣だ!」と騒いだりも。谷口さんは「エサ代などかかったけど長い付き合い」と、ウナギに視線をやりながらしみじみ。「見にくるだけでもOK。お茶でも出しますよ」と話している。

 同店の営業は午前9時から午後7時。毎週水曜と第一火曜休み。問い合わせは、同店(電話049・252・9955)へ。

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