一挙両得の“定額使い放題” 朝霞市、公立保育園で紙おむつの月額サービス導入へ 使用後も園で回収・廃棄
2024/03/14/11:33
埼玉県朝霞市は、公立保育園で定額の利用料を業者に支払う保護者を対象に業者が提供するおむつを使用できる「おむつ月額定額サービス」を4月から導入することを決めた。公立保育園では保護者が名前の書いたおむつを持参し、園児のロッカーに保管。在庫が少なくなれば補給している。こうした業務負担を軽減するとともに、保護者らの利便性を向上させるのが狙い。
市によると、同様のサービス事業は民間保育園で実施しているが、県内の公立保育園で導入しているのは川島町だけで、市では初めてという。
4月から導入するサービスは市内の公立保育園9園が対象。希望者は事業者と直接契約し、1カ月2290円を支払い、各保育園に提供するおむつを枚数制限なく使用する。利用料の中には「おしり拭き」もセットで含まれている。使用済みのおむつは各園が回収し、廃棄する。
市は子育て支援の一環で、今年1月下旬から2月下旬までの1カ月、市内の公立保育園2園で同サービスの無償による実証実験を実施。利用対象の保護者約85人にアンケートを実施したところ、利用者の96%が事業に満足し、66%が導入後の契約を希望していた。
また、「記名や在庫の催促もなく、朝の準備が楽」などの感想も寄せられており、市の事業費がかからないことなどから、サービスの導入を決定したという。
同市保育課は「保護者はおむつの持参や氏名の記入などの必要がなくなり、保育園はおむつの管理が一元化される」と一挙両得の事業に期待を寄せている。