埼玉新聞

 

ドコモ口座悪用、容疑で中国人3人逮捕 氏名不詳者から提供されたパスワードでアプリ認証/県警

  • 埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 昨年秋以降に発覚したNTTドコモが提供する電子決済サービス「ドコモ口座」を不正利用し、預金が引き出される被害が相次いだ事件で、同社の電子決済アプリ「d払い」を悪用して、加熱式タバコなどを購入したとして、埼玉県警が19日、私電磁的記録不正作出・同供用と詐欺の疑いで、24~28歳の中国籍の男女3人を逮捕したことが、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、男女3人は氏名不詳者と共謀の上、昨年8月~9月、同アプリを使用可能な状態にして、正当な使用権限があるかのように装い、県内のコンビニエンスストアや都内の家電量販店などで、加熱式たばこ計66カートン(計34万3200円相当)とタブレット型コンピューター2点(計9万8540円相当)をだまし取った疑いがもたれている。

 3人は同アプリをインストールした後、氏名不詳者から提供を受けたIDやパスワードを入力してアプリを認証し、店舗で利用していた。詐欺の「買い子」と見られるという。

 ドコモ口座の不正利用が発覚後、県内でも同様の被害が確認されたことから、県警は11府県警と合同捜査本部を組み、捜査を進めていた。

 ドコモによると、同様の不正利用の被害は19年10月~20年10月までの間に計128件確認され、被害総額は2885万円に上るという。

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