最高の教え子、「サイコー」の壮行…男子マラソン小山選手に計1100人超がエール 夢舞台へ決意新たに
今夏に行われるパリ五輪の男子マラソン代表の小山直城選手(27)=ホンダ=の壮行会が22日、母校の埼玉県東松山市の県立松山高校(小久保守校長)で行われた。
同校と同窓会(長谷川清司会長)の共催。在校生630人(1、2年生)と教職員、同窓会役員らが参加した。
陸上部顧問の青木美智留教諭は、小山選手を「一歩一歩強くなって、少しずつ結果を出してきた選手。最高の教え子の一人として、(パリ五輪出場を)祝福してもらいたい」と紹介。小久保校長は「自分の力を思う存分に発揮してもらいたい」と激励した。
次いで、長谷川会長が激励費、松本竣陽生徒会長が花束と杓子(しゃくし)を贈呈した。
小山選手は「昨年3月の講演会で『私の夢はオリンピック』と話しました。その夢をかなえて、ここに立つことができてとても良かったと思います」と話した。さらに「次の目標は、オリンピックで入賞することです。世界で8位入賞は簡単なことではありませんが、この夢の力を借りて、実現できるようにしっかり走りたい」と決意表明。
最後に、応援団のエールと参加者全員で肩を組み、松高第一応援歌「空は晴れたり」を歌った。
小山選手は、東農大を経てホンダに入社。昨年10月15日に行われたパリ五輪日本代表選考会で優勝、出場権を獲得した。今年2月25日の大阪マラソンでは、自己記録を1分以上更新する日本歴代9位のタイムを出し、順調に調整が進んでいる。
■地元・日高でも壮行会
パリ五輪のマラソン男子代表で日高市出身の小山直城選手(27)=ホンダ=の壮行会が20日、同市南平沢の市文化体育館「ひだかアリーナ」で開かれ、市民ら約500人がエールを送った。小山選手は「8位入賞を一つの目標とし、ベストな状態でスタートラインに立てる準備をしたい」と決意を述べた。
小山選手は日高市立高麗川小、高麗川中を卒業。県立松山高から東京農業大を経てホンダに入社した。2023年10月のМGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で優勝し、パリ五輪の代表に内定した。
壮行会は「小山直城選手応援会実行委員会」(会長・谷ケ崎照雄日高市長)が主催した。
同中吹奏楽部が演奏で出迎える中、小山選手はスーツ姿で登場。同小児童や元チームメートの設楽悠太選手=西鉄=らのビデオメッセージがスクリーンで紹介された。同高應援團部による応援も披露された。
市民らは「小山直城サイコー」と記された赤色のタオルを持ち、エールを送った。
壮行会の当日の朝も約13キロを走ってきたという小山選手。「皆さんの応援に身が引き締まる思いだ」と話し、「オリンピックは長らく目標にしていた夢の舞台。楽しんで、でも出るからにはしっかり勝負していきたい」と語った。
男子マラソンは8月10日に本番を迎える。小山選手は今後、米コロラド州ボルダーで合宿を行うほか、起伏があるパリのコースに対応するための練習に取り組む。暑さ対策として汗や血糖値などの科学分析を取り入れるという。