埼玉新聞

 

自分の最後、悟り自決 渋沢栄一の見立て養子・渋沢平九郎の舞台ネット配信 栄一支えた姿、青春群像歌劇で

  • 「歌劇 幕臣・渋沢平九郎」の出演者ら=深谷市役所

 渋沢平九郎プロジェクト実行委員会は、埼玉県深谷市郷土の偉人、渋沢栄一の見立て養子の幕臣で短い生涯を閉じた渋沢平九郎(1847~68年)主役の「歌劇 幕臣・渋沢平九郎」の舞台録画を9日から15日まで、有料でネット配信する。

 深谷市民文化会館大ホールで6日に開催する公演を録画して配信する。公演は当初、平九郎の命日に合わせ昨年5月23日に開催を予定。新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になっていた。

 栄一のいとこで論語を教えた尾高惇忠の末の弟だった平九郎。1867年に栄一がフランスに行く際、見立て養子になり、渋沢平九郎になった。幕臣として彰義隊、振武軍に参加し、飯能戦争を戦うが敗戦。深谷に向かって逃亡中、越生で敵兵と遭って応戦し負傷、自身の最後を悟って自決したとされる。

 史実をベースにした青春群像歌劇で、若手プロ集団のフルオーケストラによる演奏、オペラ歌手による歌の競演や俳優による演技なども楽しめる。渋沢平九郎役でテノールの藤牧正充さんは深谷市在住。副実行委員長の杉山高一さんは深谷市出身。脚本は狭山市生まれの声楽家、指揮者の酒井清さんが手掛けた。

 同プロジェクト事務局長の斉藤則昭さんは「歴史教育としての側面もあり、栄一を支えた平九郎の存在を皆さんに知っていただきたい」と話している。

 動画配信チケットは、同実行委員会のホームページ(heikuro.project@gmail.com)から申し込む。14日まで。料金は3千円(税込み)でクレジットカード、セブンイレブンで決済する。

 問い合わせは、同実行委員会事務局(電話04・2921・1151、ユニスト内)へ。

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