埼玉新聞

 

森会長の女性蔑視発言に批判 大野知事「言うべきでない」 県にボランティア登録辞退するメールも

  • 大野元裕知事

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)による女性蔑視発言は「会議が長引く」に加え、「組織委の女性はわきまえている」も注目を集めた。参加者が男性中心の議論に出席してきた女性らは、その問題点を指摘。ツイッターでは、発言のあった3日夜から「#わきまえない女」との検索目印(ハッシュタグ)を付けた投稿が拡散し、共感する声が広がっている。

■「言うべきでない」/大野知事

 埼玉県の大野元裕知事は5日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について記者団に対し「ありうべきではない発言だった」と話し、同氏の発言内容を批判した。

 大野知事は県内も会場となる東京五輪・パラリンピックについて「高い理想の下、スポーツを通じて国際交流を図っている。人権が大切な平和の祭典」と説明。「組織委員会の関係者がそういったことを言うべきではない」と続け、発言が大会精神に反しているとの考えを示した。

 また県は5日までに、これまでに大会都市ボランティアとして登録していた4人から、森氏の発言を受け、登録を辞退するメールがあったことを明らかにした。県オリンピック・パラリンピック課によると、登録辞退の理由の一つに、森氏の発言を受けたとの趣旨の内容が記してあったという。

■「信じられない」/県教育長

 高田直芳教育長は5日の会見で、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について「女性とか男性とかについてああいう考え方をするのはちょっと信じられない」と言及した。

 さらに「子どもたちが性別にかかわらず将来活躍できる世の中を作っていかなければならないと思っているので、非常に残念。(発言撤回は)当然だ」と話した。

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