拒否…父と連絡が取れず、安否確認したい市職員を娘が阻む 駆け付けた警官、父の白骨発見 死亡届を出さなかった娘「年金欲しくて」 異変に気付いた親族、市役所に連絡していた 父の死因不明、事件性は薄いと判断
自宅で父親の遺体を1年以上にわたり放置していたとして、死体遺棄容疑で同居の長女が逮捕された事件で、この長女が父親の死後も父親に支給されていた年金をだまし取っていたことが分かり、埼玉県警東入間署は2日、詐欺容疑で、ふじみ野市霞ケ丘3丁目、無職の女(47)=死体遺棄罪で起訴済み=を再逮捕した。
再逮捕容疑は、2023年1月1日ごろ、自宅で父親=当時(80)=が死亡したにもかかわらず、自治体に死亡届を出さず、同年4月から12月までの間、計5回にわたり、父親に支給された同年2月から11月までの10カ月分の年金計約131万2千円をだまし取った疑い。
同署によると、今年1月、女の親族から「同方の住民と連絡が取れない」とふじみ野市に連絡があり、同月30日正午ごろ、同市職員が安否確認のため同方を訪れた際、応対した女が入室を拒否した。市職員の110番を受け、同方に駆け付けた同署員が居室で白骨化した父親の遺体を発見した。女が遺棄を認めたため、同日逮捕した。
遺体は目立った外傷はなく、司法解剖した結果、詳しい死因は判明していない。遺体の状況から、同署は事件性は薄いと見ている。調べに対して、女は「死亡届を出さなかったのは、年金で生活するため」と供述しているという。
■白骨遺体、目立った外傷なし(以下、初報記事)
東入間署は1月30日、自宅で遺体を放置したとして、死体遺棄容疑で、ふじみ野市霞ケ丘3丁目、無職の女(46)を逮捕した。
逮捕容疑は、自宅の居室で性別不明の成人1人の遺体を放置した疑い。遺体は白骨化しており、目立った外傷はなく、死後数カ月経過していた。女は「遺体は同居する父親=当時(80)」と供述しており、同署は遺体の身元の確認を急ぐとともに、司法解剖し詳しい死因を調べる。
同署によると、女の親族から「同方の住民と連絡が取れない」と同市役所に連絡があり、30日正午ごろ、同市職員が安否確認のため同方を訪れた。応対した女が入室を拒んだため、市職員が110番。駆け付けた同署員が同方居室内で白骨化した遺体を発見した。
女が遺棄を認めたため、同署に任意同行を求めて逮捕。詳しい死因と放置理由などを捜査している。