埼玉県蕨市北町の市民体育館で「焼き芋」が人気だ。1本200円、ベニハルカなど千葉産や茨城産のほかほかの焼き芋が、正面ロビーの片隅で焼き上がる。ただしコロナ禍のため館内での食事はできず、持ち帰りとしている。

　「ここは公民館も併設なので高齢者の方もいらっしゃる。甘くておいしいねって、人気ですよ」と同体育館でアルバイトとして働く女子大学生（21）。

　焼き芋を焼く機械は縦横45センチ、高さ65センチの金属製のタンス型。2段の引き出しにサツマイモが10本ずつ計20本収まる。50分から1時間で焼き上がる。

　「体育館で焼き芋なんてほかではやってないと思う。なので、やってみるかって、相談した。上司が『こんな機械があるよ」ってこの機械を教えてくれたんです。19年秋から始めたら大好評で、私たちもびっくりでした」と、同館の運営を市から委託されているシンコースポーツ社の女性職員（27）は話す。

　同社が運営管理の委託を受ける熊谷など他市の体育館でも、昨年から焼き芋を始めたという。体育館の焼き芋は蕨が発祥の地ということになる。

　同館では新型コロナウイルス感染防止のため、競技種目ごとに過密防止のため入場制限を行っている。

　焼き芋や競技場の問い合わせは、同体育館（048・432・2611）へ。