今年のバレンタイン、おうちでちょっと贅沢に 非接触の個包装タイプ拡充、オンライン販売も好調
14日の「バレンタインデー」を前に、埼玉県内百貨店などではバレンタイン商戦が過熱している。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、各店オンライン販売などにも力を入れ、客足が伸び悩む店舗での販売との両輪で売り上げ確保に努めている。
さいたま市大宮区のそごう大宮店では約70のブランド、計300種類を超える商品を展開。出店店舗のうち「ショコラ ドゥ シマ」では、バナナ果肉が入った同店限定チョコレート「タブレットバナーヌ」1001円(税込み)を販売。売り上げの一部は県の新型コロナウイルス感染症対策推進基金に寄付される。
さらに同店など関東7店舗でスマートフォンのアプリなどで商品を注文すると、最短30分で希望の場所まで配達するサービスを導入。15日午後4時まで受け付けており、特設サイトを設けるなど周知に努めている。購買傾向について、担当者は「今年は自分へのご褒美として、自宅で高品質な商品を楽しみたい方が多い印象。例年より高額商品の売れ行きが好調」と話す。
同区の大宮高島屋では、約90ブランドの商品を展開。区内の洋菓子店「シェ シブヤ」など、県内ゆかりの名店が手掛けたスイーツが人気という。当初は緊急事態宣言の影響で店舗での需要は減少すると見ていたが、都内以外の店舗では12日時点ですでに前年比約1・5倍の売り上げで、オンラインでは同日時点で同比約3倍に伸長。約3割のブランドが例年より早いスピードで完売した。
イオンリテールでは“おうちでゆったりとちょっと贅沢(ぜいたく)に楽しむ”をコンセプトに、手を触れずに食べられる個包装タイプの商品や帝国ホテル、ホテルオークラなど老舗ホテルが手掛ける2500円超のプチ贅沢商品を拡充。今年初の取り組みで12日まで展開のオンラインショップ特設ページでの売り上げも好調だった。以降も、ネットスーパーで店舗販売されている限定商品103品目を含む950品目を購入することが可能で、非接触ニーズの高まりにも応えるという。