埼玉新聞

 

元県議を不起訴に…領収書を偽造、政活費1200万円を不正受給の疑い さいたま地検、理由明かさず

  • さいたま地検

 さいたま地検は19日、領収書を偽造して政務活動費約1200万円をだまし取ったとして、詐欺と虚偽公文書作成・同行使の疑いで書類送検された元埼玉県議(51)を不起訴処分にしたと発表した。地検は処分理由を明らかにしていない。

 元県議は2011~15年度までの間、自身の政治活動を伝えるチラシの投かん費用をPR会社に支払ったとする架空の領収書を作成。政務活動費を不正受給したとして昨年8月に書類送検されていた。

 17年に架空の領収書を提出して、政務活動費約545万円をだまし取っていたことが発覚し、さらに約700万円を不正受給した疑いが出るなどしていた。

 元県議はさいたま市議選を経て、11年の県議選で初当選した。政務活動費の不正受給が判明した後、約545万円を返還。自民党県議団から除名処分を受け、2期目で議員辞職した。

 不正受給疑惑の発覚以降、経緯などについて本人からの説明はされていない。

 自民党県議団の小島信昭団長は「(不起訴処分は)ふに落ちない。領収書を偽造し、不正受給したことは間違いないとみている。速やかに全額を返還し、県民に自ら説明し謝罪してほしい」と述べた。

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