埼玉新聞

 

絵か書か…迷った末の“大正解” 50代以降に水彩画を始めた夫婦の「二人展」 嵐山で5月10日まで

  • 作品を手にする宮崎迪男さん(左)と妻の富美子さん=埼玉県嵐山町平沢のカフェ童音舞

    作品を手にする宮崎迪男さん(左)と妻の富美子さん=埼玉県嵐山町平沢のカフェ童音舞

  • 作品を手にする宮崎迪男さん(左)と妻の富美子さん=埼玉県嵐山町平沢のカフェ童音舞

 埼玉県嵐山町平沢のカフェ童音舞(どんまい)で4日、坂戸市在住の宮崎迪男さん(77)と妻の富美子さん(68)の「水彩画二人展」が始まった。迪男さんの喜寿記念で企画した夫婦展で、風景や花を中心に2人の最新作品など計13点を展示している。

 迪男さんは元教員。坂戸市立入西小学校や鶴ケ島市立鶴ケ島第一小学校長などを歴任、2006年に定年退職したのを機に「何か趣味を持とう」と考えた。絵か書か、迷ったが「スケッチで外に出かける機会が多いだろう」と絵にした。

 いわば「六十の手習い」で「ゼロからの出発」だった。最初は大東文化大学の公開講座で水彩画を受講、1年間学んだ。修了後、東松山の「ミラの会」や鶴ケ島の「楽画喜会」に所属、腕を磨いた。

 富美子さんは、医療機関に勤務しながら華道・茶道、水泳を楽しんでいた。50代半ば、迪男さんの所属する「楽画喜会」の活動を見学、講師の絵に感動、「私も描いてみたい」と水彩画を始めた。当初は「難しいと感じたが、そのうちに面白くなった」と振り返る。風景も描くが、庭に咲く花など「花が好き」と話す。

 夫妻は、国内だけではなく、海外にもスケッチ旅行に出かける。時には、通りすがりの人から描いている絵を「譲ってほしい」と言われることもあり、「思わぬ交流が生まれる」と話す。昨年11月、「次へのステップにしたい」と、地元や国内外で描いた2人の作品を厳選、計40点を収録した水彩画集「思い出の詩(うた)」も出版した。

 二人は「生涯現役、これからも絵を描き続けたい」と話している。

 会場には、迪男さんが「寒牡丹」(東松山)、高麗家住宅を描いた「早春」(日高)、箕郷梅林(高崎)など7点、富美子さんが智光山公園で描いた「水辺」(狭山)、帆船の「夢をのせて」(横浜)、菅谷館跡の「初夏」(嵐山)など6点を展示している。

 展示は5月6日まで。時間は午前10時~午後4時、火・日曜日は定休日、今月の10日は臨時休業。

 問い合わせは、カフェ童音舞(電話0493・62・9164)へ。

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