埼玉新聞

 

<新型コロナ>プロスポーツに難問…試合会場がワクチンの集団接種会場に 代替施設なく、中止の公算も

  • ワクチン接種にはメインアリーナが最適

 バスケットボールBリーグ3部(B3)のさいたまブロンコスが4月から、ホームタウンの埼玉県所沢市での試合開催が難しい状況になっている。試合会場の所沢市民体育館メインアリーナが新型コロナウイルス感染症ワクチンの集団接種会場になるためだ。今から代わりの施設を探すのも厳しく、クラブは「どうすればいいのか」と頭を抱えている。

 所沢市から18日、クラブに連絡があったが、代替施設の提示はなかった。緊急事態宣言下でイベントが制限されている中で、別の施設を探すのは困難。同体育館で予定していた4月10、11日のアイシンAW戦、同29、30日の東京エクセレンス戦の計4試合は中止となる公算が大きい。

 同体育館にはサブアリーナもあるが、ゴールリングが強度不足でプロの試合には使えない。一方、予定通りワクチン接種を進めるには同体育館のメインアリーナが最適という。市は「ブロンコスは市の観光大使でもあり難しい選択だったが、市民の健康を考えるとやむを得ない」と話す。

 ブロンコスは来季から、さいたま市と所沢市のダブルホームタウンとする予定だが、今季は試合会場の取りまとめなどをバックアップするホームとして所沢市をBリーグに届けている。ブロンコスの池田純代表は「ワクチン接種のことであり仕方ない半面、ホームタウンとしてはプロスポーツに対する理解がもっとあっていいのでは」と話している。

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