埼玉新聞

 

<新型コロナ>さいたま市のワクチン接種、開始は4月1日以降を予定 国の方針などで不確定な部分も

  • さいたま市役所=さいたま市浦和区常盤

 埼玉県のさいたま市は17日、市議会保健福祉委員会で、新型コロナウイルスワクチン接種事業の概要を説明した。65歳以上の高齢者への接種券の送付は3月下旬、接種開始は早くても4月1日以降を予定している。高齢者以外への接種券送付は4月下旬以降となる。市内医療機関での個別接種を6~7割と想定し、集団接種は日曜日などの開設を検討。3月1日にコールセンターを開設して問い合わせに応じる。国の方針やワクチンの供給量が判明していないため、不確定な部分が多いという。

 市新型コロナウイルスワクチン対策室によると、優先接種となる市内の高齢者は約32万人、高齢者施設従業員は約2万人、60~64歳は約7万人、64歳以下で基礎疾患のある人は約6万5千人と想定。16歳以上65歳未満の一般対象者は約78万人で、いずれも接種率を約7割と見込んで接種計画を立てている。

 個別接種を担当する市内医療機関は9日時点で、約270カ所。各医師会を通して協力する診療所や病院で、1週間の接種は10~千回ほどと幅があるという。通常の診療や発熱外来を実施している医療機関もあることから、接種する時間や曜日を変更するなど工夫する。集団接種会場は全10区に1カ所以上を開設する予定で、区役所などを対象に候補を絞り込んでいる。今月内に数十人の職員らを動員して集団接種のシミュレーションを実施。高齢者施設の入所者や従業員に対しては、施設内での接種を検討している。

 14日に承認された米ファイザー社製のワクチンは1人2回で、3週間を開けて接種する。高齢者への接種について、国は開始から12週間で終えるよう求めている。マイナス75度の超低温冷凍庫(ディープフリーザー)は市内医療機関に67台、各区役所に10台の計77台配置される。その後、8度以下の保存で5日間のうちに使い切る必要がある。

 接種券のほか案内や厚生労働省が示した予診票を同封して、対象者に郵送する。コールセンターは問い合わせや相談に対応。接種の予約はコールセンターとウェブの両方で、予約システムに基づいて受け付ける。3月の市報に電話番号や受付時間を掲載する予定。市ホームページへの情報提供も積極的に行うとしている。

ツイート シェア シェア