看護師を装った女逮捕、自称自営業の男も 銀行から住宅ローン融資金を詐取した疑い 女は否認/県警
2021/02/25/00:00
市役所職員を偽って銀行から住宅ローン融資金をだまし取ったとして男女2人が逮捕された事件で、埼玉県警組織犯罪総合対策本部と鴻巣、上尾署は24日、詐欺の疑いで、鴻巣市鎌塚3丁目、自称自営業の男(46)を再逮捕し、新たに同市袋、無職の女(46)を逮捕した。
逮捕容疑は共謀の上、県内に支店を持つ地方銀行で住宅ローン融資を申し込む際、女が県内の病院に勤務する看護師と偽り、虚偽の源泉徴収票や健康保険証を提出。2016年12月20日、口座に融資金1450万円を振り込ませて、だまし取った疑い。
県警組織犯罪対策課によると、男は「一緒にうその書類を提出して銀行をだました」と容疑を認め、女は「だまし取る気持ちはなかった」と否認しているという。
男らはパソコンなどを使って、県内の病院に勤める知人の保険証を女のものに偽造。銀行にコピーを提出して融資を決定させた。35年ローンを組み、実際に女名義で中古住宅を購入したが、両容疑者は住んでいなかった。ローンは男が一部返済していた。
被害に遭った銀行では職員が保険証の原本を確認し、写しを取る決まりになっていたが、今回は行っていなかった。職場への在籍確認はしていないという。
18年2月17日、銀行からうその申請を指摘された女が鴻巣署に相談。県警は今月4日、同じ銀行から同様の手口で現金2800万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で、男と会社経営者の女(63)を逮捕していた。
男は「事業がうまくいかず、資金繰りが苦しくなり、一獲千金を狙ってギャンブルに手を出したが、さらに負債を抱えて犯行に及んだ」と供述しているという。