J1あす開幕 タイトル奪還へ、ロドリゲス新監督に託す未来 浦和、ホームでFC東京戦へ
サッカーの明治安田J1は26日に開幕し、浦和は27日にFC東京と対戦する(午後2時・埼玉)。2007年以来14年ぶりにホームで開幕を迎え、タイトル奪還とアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得を目指す戦いが始まる。
昨季は13勝7分け14敗の10位に終わり、一昨年の14位に続いて2年連続の2桁順位に沈んだ。今季は2017年から徳島を率い、昨季J2優勝とJ1昇格に導いたリカルド・ロドリゲス氏を新監督に招き、3年計画で掲げたコンセプトに沿った強化を加速させる。
1月17日の就任会見で「日本でもトップのサポーターがいる。情熱を持った方々に試合を楽しんでもらえればこれ以上うれしいことはない」と意気込みを語った46歳のスペイン人監督が、浦和の新しい時代を切り開く。
■野心胸に、膨らむ期待
1月17日に行われたロドリゲス監督の就任会見で、浦和の西野努テクニカルダイレクター(TD)は監督選定理由の一つに、J1で優勝し、ACLで優勝し、さらなる舞台へ登り詰めるビジョンを持った『ロドリゲス監督の野心』を挙げた。
「レッズも今までに到達したことのない領域へ行きたいと強く思っている。彼個人とクラブの野心が一致した」と西野TD。チーム編成の面でも明本、金子、小泉、伊藤敦といった野心あふれる新戦力が浦和のユニホームに袖を通した。
ロドリゲス監督が目指すサッカーは、ボールを保持しながら最適な立ち位置を取って相手を誘導する。引き出しが増えるほど、狙いも絞られにくくなる。指揮官は「無意識に使いこなせるようになる段階までいくことが理想」と力を込める。
公開された対外試合は今季に向けた期待を大きく膨らませる内容だったが、ここ数年、相手がボールを保持している状態から試合を設計していた浦和が新しいスタイルを成熟させるには、時間を要することも覚悟しておきたい。
「スタジアムで共有する時間を、喜びの時間にすることがクラブの目指すべきところ」。昨季限りで退任した大槻毅前監督の言葉だ。浦和に関わる全員が意志を継ぎ、功労者の願いが成就することを、ひそかな野心として胸に抱いている。