埼玉新聞

 

りゅうちぇるさんら登場、川越でユーチューブ配信へ LGBT理解へ企画「そろそろ2択主義やめませんか」

  • 地元和菓子店と開発した生菓子を紹介する千田明寛副住職=川越市小ケ谷の最明寺

  • 事前収録でメッセージを語る白花茉莉さん

 多様な性の在り方への理解を広めようと、性的少数者(LGBTなど)や支援者は6日午後1時から、埼玉県川越市小ケ谷の最明寺を拠点にオンラインイベント「埼玉レインボープライド2021」(同実行委員会主催)を開く。動画は参加無料、動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信する。

 昨年はイベント、パレードを実施したが、今年は新型コロナ感染を予防するため、オンラインで開催する。トークセッションにはゲストとしてタレントのりゅうちぇるさんが参加。LGBTなど当事者が自らの思いを語る。

 イベント内で行われる「LGBT成人式」では、年齢、性別を問わず当事者が「成りたい人=成人」になる決意を「成人のことば」として述べる。イベントに先駆け事前収録に臨んだ久喜市在住の白花茉莉さん。自らの体験を基に、地域で性的マイノリティーを巡る研修や交流会を開催している。

 トランスジェンダーで身体の性は男性だが心は女性として生活を過ごす。収録ではカメラを前に「男か女かではなく(性には)さまざまなグラデーションがある。そろそろ2択主義をやめてみませんか」と問題を提起した。

 会場となる最明寺は同性のカップルが結婚式を挙げることができるなど、LGBTの活動を支援している。今回はイベントに向け地元和菓子店「龜屋」と連携。レインボーの色にちなんだオリジナル生菓子を同日から販売する。

 千田明寛副住職は「多様性を認める寛容な活動は仏教と親和性が高い。心の中の思いを大切にし、地域に開かれたお寺でありたい」と活動を支えている。

 イベント実行委員会メンバーで性的少数者の当事者らを支援する「レインボーさいたまの会」の加藤岳代表は、県内でパートナーシップ制度を導入する自治体が増えている現状を紹介。「県内全体で多様性を尊重する風潮ができ始めている。なりたい人になるをテーマにありのままでいられる埼玉を実現したい」とオンラインでの参加を呼び掛けている。

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