議長の「暴力問題」巡り終日紛糾…蕨市議会 自民系会派で内紛、議長が辞職 未明まで本会議もつれ込む
2019/03/22/00:00
蕨市議会は3月定例議会最終日の20日、小林利規議長(54)の「暴力問題」を巡り終日紛糾した。深夜に入り、小林議長が一身上の都合を理由に議長の辞職願を提出。翌21日未明にもつれ込んだ本会議で新しい議長に今井良助市議(78)=5期目=を選出した。
同問題は3月1日午前11時ごろ、市役所4階の議長室で小林議長と同じ自民系会派「新生会」代表の三輪一栄市議(72)との間で発生した。
三輪市議らによると、市の人事案件について会派代表として意見を聞くため一人で小林議長と面談した際、激高した議長が左足で前のテーブルを蹴り、反動で木製テーブルの角が対面して椅子に座っていた三輪市議の左膝下のすねに当たったという。
20日、本会議前に開かれた各派の代表者会議で共産や公明の市議らから「(小林議長と三輪市議の間で)トラブルがあったらしいが、どういうことか」と三輪市議らに事実をただす意見が出たのを皮切りに本会議の議事がストップ。共産、公明の市議から議長の辞職などを求める意見が強く、最大会派の新生会との折衝が断続的に続いた。深夜に再開した本会議で、新議長選挙の開票が終わったのは21日午前0時8分だった。
小林氏の議長辞職を受け、三輪市議は埼玉新聞の取材に「蕨署に被害届を出そうと考えていたが取り下げる」と語った。小林氏は「関係者にご迷惑を掛けて申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪した。3度目の就任となった今井新議長は「議会運営に全力を尽くす」と語った。