埼玉新聞

 

突然倒壊…久喜・鷲宮神社の大鳥居、再建へ らき☆すた聖地のシンボル、地域のにぎわいにと地元が期待

  • 大鳥居が再建される鷲宮神社参道

 2018年に埼玉県久喜市で、鷲宮神社(同市鷲宮)の木製大鳥居が老朽化のため倒壊した。神社は市内外から支援を受け、年内の完成に向け、大鳥居を再建する。商店街や関係者は「鳥居がないのは寂しい。鳥居の再建が地域の活性化につながれば」と期待を込めている。

 大鳥居は明治末期に建立され、戦後2度にわたり補修工事が行われた。大きさは高さ約8メートル幅4~5メートル。その大鳥居が2018年8月11日、突然倒壊した。走行中の自動車に鳥居の一部が当たったが、けが人はいなかった。

 同神社は人気アニメ「らき☆すた」に登場し、全国のファンから「聖地」として親しまれている。神社のシンボルともいえる鳥居が倒れ、地元住民や商店街、関係者からは再建を望む声が絶えない。

 神社の総代を2代続ける岸明実さんは「倒れた時はびっくりした。根元が腐っていたようだ。長年鷲宮に住んでいれば鳥居がないのはやっぱり寂しい」と思いを語った。

 同神社には市内外から再建に向け奉賛金が集まっている。神社は来年の初詣に間に合うよう大鳥居を再建する計画。新しい鳥居は鉄製で、なるべく従来と同じ場所に同じ形のものを建てる予定という。同神社古川佳辰さんは「コロナ禍にもかかわらず多くの方にご奉賛いただいた。一日でも早く皆さんに鳥居をご覧いただけるのを楽しみにしている」

 新型コロナの影響で昨年は祭りやイベントがことごとく中止に。神社周辺の商店も少なからず影響を受けた。地元からは、鳥居の再建とコロナの収束が地域のにぎわいにつながればと期待がかかる。

 門前の神社通りでうどん店を営む早水昭人さんは「子どもの頃から見慣れた鳥居。また素晴らしい鳥居が出来上がり、以前のように鷲宮の街に活気が戻って欲しい」と話している。

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